所長のひとりごと

あるレジでの気づき。

2017.05.07
所長のひとりごと

 先日とあるドラックストアのレジに並んでいたんです。そこのお店は、レジは3ヶ所ありまして、並ぶ列は1列で3ヶ所のどこかが空くたびに先頭のお客さんが順番に前に進んでいく、そんなレジでした。

 

 時間帯がちょうど混む時間帯だったのか、まぁまぁ並んでいたんですが、3つあるレジの内ある1か所だけから異常に大きな声が聞こえてくるんです。(その大きな声の主はレジを打っている男性店員です。)

 

 なんて聞こえてくるかと言いますと・・・、

「いらっしゃいませ!」、「ありがとうございました。」

 なんです。しかも満面の笑みなんです。(声の大きさは想像以上に大きいと思ってもらってちょうどいいと思います。)

 

 他の2か所にレジは普通のお店で見る普通の接客の光景なんですが、そこのレジだけが明らかに声の大きさと満面の笑みが違うんです。

 

 待っている間、最初は、なんぼ何でもちょっと声が大きすぎるやろ!  って思ったり、目の前のお客さんが明らかにちょっと引いてるやろって、とも思ったりしてたんですが、見ている内に、あれは上司に言われてしてるんだろうか?(でも、他の2人は明らかに違うし・・・)新人だからかなぁ、この調子で朝から何時間もやってると喉かれないのかなぁ、とか色んなことを想像していました。

 

 そんなことを思いながらレジで順番を待っていると、ついに私の順番がまわってきて、その時も、

 

 「いらっしゃいませ!」

お会計が済んだ後は

「ありがとうございました。」でした。

 

 しかも他の人と同じように満面の笑みを浮かべていました。レジに並んで、その店員の様子を見ていた時は、明らかに不自然に感じていた行為も、いざ自分にされると何故か笑いそうになっていた自分がいまして、ふと、この人が少々失敗しても許しちゃいそうだなぁ、なんて思っている自分がいました。何だか不思議な感じです。少なくても嫌な気分にはならなかったんです。(受け取り方、感じ方は個人差があるでしょうから皆さん同じように感じるかはわかりませんが・・・。)

 

 でも、ふと思ったんです。 その男性の店員の人がマニュアルに忠実にしようとしたのかもしれないけど、上司に言われてしてたかもしれないけど、もしお客さんに対して感謝の気持ちがあって、それがあの声とあの笑顔に表れているとしたらって考えると、ちょっと温かい気持ちになっちゃいます。

 

 そもそも欲や煩悩を中々断ち切ることが出来ない私は、以前から理想的精神を求めて稲盛和夫さんの著書をよく読みます。何度も同じ本を読むこともあります。

 

 中々、稲盛和夫さんがおっしゃる境地にはたどり着きませんが(あまりに偉大すぎる方ですが、ほとんど信仰している、に近いですが、お手本にしたいと思ったり高い場所を目指すのは自由です。)あの日はレジにいた若い男性に教えてもらった気分でした。私にはあんな大きな声は出せませんが、その気持ちは見習っていつまでも持ち続けたいと思いました。

 

 当たり前のことだから忘れないようにしなければ。

 そう、今だけじゃなくずっとです。

 

 

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